こんなお悩みありませんか?〜膝〜
1)膝が痛くて長く歩けない、階段の上り下りが辛い。
変形性膝関節症が代表的な原因です。関節軟骨のすり減りにより、膝関節のクッション機能が低下し、歩行時に骨同士がこすれて痛みを生じます。進行度に応じて、薬物療法・ヒアルロン酸注射・運動療法・装具療法・再生医療(PRP療法)、手術を考慮します。X線やMRI等の画像診断をもとに、状態に適した治療をご提案します。
2)膝が熱を持って腫れている。
炎症性疾患(滑膜炎・関節炎・痛風・感染性関節炎など)の可能性があります。腫れや熱感は関節内に炎症性の液体(関節液)がたまっているサインです。血液検査や関節液の分析、MRIによる画像診断を通して原因を特定することが必要です。早めに受診してください。
3)膝に溜まった水を抜くと、癖になるではないかと心配。
関節内で炎症が起こると滑液が過剰に分泌され、関節の腫れや可動域制限を引き起こします。原因疾患としては変形性関節症、関節リウマチ、外傷、感染症などがあります。水(関節液)が大量に溜まって腫れや痛みが強いときや、膝の曲げ伸ばしに支障をきたしているときなど、水を抜く(関節穿刺)ことで炎症を和らげて関節内の圧を下げ、一時的に症状を緩和させることができます。
膝に溜まった水を何度抜いても溜まる場合、炎症が続いているためであり、水を抜くこと自体によって「癖になる」の訳ではありません。また、溜まった水を採取して分析することで、炎症の原因を特定することができ、適切な治療につなげることができます。
ご心配なことがあるときは、お気軽にご相談ください。
4)スポーツ中に膝をひねってから痛みが続いている。
半月板損傷、前十字靱帯損傷、内側側副靱帯損傷などの外傷性疾患が疑われます。これらは放置すると関節の不安定性や軟骨損傷につながる可能性があるため、早期のMRI検査による正確な診断が不可欠です。保存的治療で回復するケースもありますが、場合によっては手術を要することもあります。
5)「歳のせい」だから、膝の痛みは我慢するしかない。
年齢とともに関節の軟骨はすり減り、変形性膝関節症などのトラブルが多く見られます。だからといって「歳のせい」で済ませてよいものではありません。膝の痛みの原因としては、軟骨のすり減り、半月板の損傷、関節内の炎症や水腫、筋力の低下、アライメント(骨の位置関係)の異常などがあげられます。
近年は、ヒアルロン酸注射、リハビリ、装具療法、再生医療(PRP療法)などを含め、手術以外にも膝の痛みを改善する治療法が多数あります。適切なタイミングでの治療介入により、膝関節の変形の進行を防ぎ、手術を回避できる可能性も十分にあります。
当院の膝専門外来では、詳細な診察と画像評価をもとに、一人ひとりにあった治療法をご提案いたします。「歳だから」と諦めず、まずはご相談ください。痛みを和らげ、これからの人生をより快適に過ごすお手伝いをいたします。
6)子どもが膝の痛みをよく訴える。
成長期の子どもにみられる成長痛の可能性もありますが、すべてが成長痛とは限りません。関節や骨、靭帯の疾患、まれに炎症性疾患や感染症のこともあるため、長引く痛みや運動に支障があるときは、医療機関での評価が必要です。