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関節リウマチ

関節リウマチは、関節を中心に全身に炎症が起こる自己免疫疾患で、進行すると関節破壊や変形、日常生活への支障をきたす可能性がある疾患です。
どの年代でも起こりますが、30~40歳代の女性に多く発症します。
かつては「治らない病気」とされていましたが、近年は治療法が進歩し、早期発見・早期治療により関節の破壊を防ぎ、寛解(症状がほとんどない状態)を目指すことが可能となっています。

原因

関節リウマチは免疫の異常により、自己の関節を誤って攻撃することで、滑膜(関節の内側)に炎症が起きます。
その結果、痛み・腫れ・こわばり・関節の破壊が進行します。
原因は完全には解明されていませんが、以下の要因が関係すると考えられています。

  • 遺伝的素因(HLA-DR4など)
  • 喫煙歴
  • 歯周病菌(Porphyromonas gingivalis)との関連
  • 女性ホルモンの関与

主な症状

  • 朝のこわばり(朝起きたときに関節が動かしづらい)
  • 手指・手首・足指の関節痛・腫脹(左右対称に起こりやすい)
  • 倦怠感・微熱などの全身症状
  • 関節の変形(進行した場合)

診断

臨床症状・血液検査・画像検査を総合的に評価します。

  • 血液検査:RF(リウマトイド因子)、抗CCP抗体、CRP、MMP-3 など
  • 画像検査:X線、関節超音波、MRI による滑膜炎や骨びらんの確認

治療

現在の標準治療は、「寛解」または「低疾患活動性」を目標とするT2T(Treat to Target)戦略です。早期診断・早期治療が重要です。

  1. メトトレキサート(MTX)を中心とした抗リウマチ薬(csDMARDs)による治療開始
  2. 効果不十分な場合は、以下を段階的に導入
    • 生物学的製剤(bDMARDs):抗TNF製剤、IL-6受容体拮抗薬など
    • JAK阻害薬(tsDMARDs):内服型で高い効果を示す
  3. 必要に応じて、短期間のステロイド併用(プレドニゾロン)も考慮

リハビリ・生活指導

薬物療法と並行して、関節の可動域維持や筋力強化を目的としたリハビリテーション、関節に負担をかけない生活動作指導も大切です。
食事や感染予防、骨粗鬆症対策など、全身管理も含めた多面的なアプローチが求められます。

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