オスグッド病
オスグッド病とは、成長期の子ども(特に10~15歳の男子)に多くみられる、膝下の骨(脛骨粗面)の痛みや腫れを伴うスポーツ障害です。
ジャンプやダッシュ、しゃがみ込みなど、太ももの筋肉(大腿四頭筋)の強い繰り返しの牽引によって、脛骨粗面に炎症や骨の突出が生じることで発症します。
好発年齢とリスク因子
- 小学校高学年~中学生に多く、男子に多い
- 成長期で骨が未成熟な時期に、激しい運動(サッカー、バスケ、野球、バレエなど)をしている子ども
- 身長が急に伸びた後に痛みが出やすい
症状
- 膝のお皿の下(脛骨粗面)の痛み・腫れ・出っ張り
- 運動時や正座・しゃがみ込みで痛みが増す
- 押すと痛い(圧痛)
- 両膝に出ることもある(両側性:30~40%程度)
診断
- 問診と視診・触診で多くは診断可能
- X線検査で脛骨粗面の骨端核の分離や突出を確認
- 重症例や他疾患との鑑別が必要な場合にはMRI検査を行う
治療
オスグッド病は成長に伴って自然に治ることが多い良性の疾患ですが、症状が強い場合やスポーツを続けながらの管理が必要な場合は、適切な対応が重要です。
保存療法(基本)
- 一時的な運動制限・休止(特にジャンプ・ダッシュなど膝に負担がかかる動作)
- 大腿四頭筋のストレッチ(柔軟性改善が重要)
- アイシング、湿布、消炎鎮痛薬の使用
- オスグッド専用バンドやサポーターの使用
リハビリテーション
- 筋力バランスと柔軟性の改善(特に太もも・ふくらはぎ)
- 正しいフォーム・姿勢指導